「先生、頭上げてください。1つだけ約束してくれませんか?」

「…なんだ?」

「私、お父さんを助けるために今動いています。だから、裁判の場で私の担任をしたと言う事だけ話してください。証拠がないと言われても、絶対に自分の担当した生徒だって言いきってください」

「…それだけでいいのか?」

「先生以外には頼めないことです」

「…わかった。必ず証言台に立つよ」

 担任はどこかほっとした様子で了承してくれました。

 さてと、ここでやれることはもう、なさそうですね…。

「公庄先生、私絶対にここに復帰します。だから、3学期分を挽回して進級できるような措置考えておいてくれませんか?」

「…あぁ。胸を張って、戻っておいで」

「はい!」

 公庄先生とも約束をして、学校を後にしました。