と、雷斗くんに何と言ったらいいか分からなくなって、黙ったまま駅まで行きました。

 次の電車が来るまで10分ほど。駅のベンチに座り、また何となく無言が続く。

「…よもちゃん、あのさ…」

「言ってなくてごめんなさい…」

「え、謝らないでよ!むしろ、不可抗力でも知ってごめんね」

 口を開いたのは雷斗くんで、謝ると慌て始めちゃいました。

 雷斗くんは頭を掻くと、笑ってくれました。

「情報屋に仲間って言って貰えたなんて光栄だよ」

「雷斗くん、情報屋はあくまで私ですよ?」

「でも、やっぱり情報屋は俺たちの間じゃ有名だから」

 尊敬の目と言っていいんでしょうか。
 そんな目で見られると恥ずかしいですね。

 何となく笑っていると、吹いてきた風に勝手にくしゃみが出ました。

 あう、寒すぎます…。