あ、もう22時になる…。心配だけど帰らねぇと。

「晴野、明日迎えに来るから」

「…はい、ごめんなさい」

「謝るなよ。じゃあ、また明日な」

 ポンポンと頭を撫でてやると晴野は桃さんの胸に顔を埋めて甘えた。

 だからなんでそうかわいいことを…!

 っはと我に返り、振り返ると清牙さんが笑っていて…。
 なんかその笑みが若干俺にも向けられているような…。

「すみません、お邪魔しました」

「泊まってくか?」

「え、遠慮します」

 いろんな意味でもたねぇ自信しかない。

 その後は家に帰り、制服のままベットにダイブした。

 晴野は大丈夫だ。だから、俺はいい友達でいよう。
 必死にそう自分に訴えるのがなんとなくむなしかった。

秋空side END