「あの担当の関口って人が多分父親と繋がって、証拠を消しています」

「え?」

「晴野は監禁されてたんだぞ。普通に警察に探させて、なんでいなくなったのか聞かれてみろ。監禁していたことがすぐにばれて、捕まるだろ。だから、警察は父親が晴野を探してるなんてこと、知るはずねぇんだよ」

 神野くんの言う通りですね。雷斗くんはぽかんとしてしまっています。

「で、晴野これからどうする」

「…とりあえず、あてがあるので協力をお願いしに行きます。でも、とりあえず今日は謝りに行かないと」

「…そか」

 神野くんは分かったんでしょうか。
 すこし複雑そうな顔をしています。

「あ、後私自身が動くと厄介なので、実際に動いてもらうのは知り合いにお願いします」

「知り合い?ってどんな?」

 復活した雷斗くんが首を傾げる横で、神野くんが噴き出すのを懸命に堪えていました。

 表現のしようがないんだから仕方ないじゃないですか!
 雷斗くんにはっきり言えるほど、私のメンタルは出来上がっていません。

 チラッと神野くんを睨むと、何とか吹き出すのを堪えたようで、苦笑いをされてしまいました。