「秋空くん、よものそばにいてくれてありがとな」

「いえ、俺はなにもしてません。今回だって、晴野がこんなんになるまで傷ついてたなんて気づけませんでした」

「でも、よもはキミの前で泣いた。よもはね、俺たちの前以外ではほとんど泣いたりしないんだよ。それだけ、秋空くんに気を許しているんだと思うよ」

 清牙さんの言葉に、思わず顔が赤くなったのを自覚して、顔を隠す。

 おいおい、何で赤くなんだよこんなのバレちまうだはろうが!!

 思いとは裏腹、表情は素直らしい。熱くなった頬から熱が引かない。

「隠さなくてもいいんだぞ、秋空くん」

「確信犯ですか」

「まぁ、確認かな」

 ニヤリと笑った清牙さんの表情に、この先一生敵わないと思い知った。
 桃さんものんきに笑って、晴野の頭を撫でている。