「ともくんごめんね。大丈夫?」

「!?…ねーね?」

「うん、そうだよ」

「…ねーね!!」

 目をまん丸くした智希は次第に涙目になって腕の中に飛び込んできました。

 泣きはじめてしまった智希を抱きしめると、ぎゅっと抱きついてきました。

「ママ、たすけて!!」

「え?」

「智希、桃さんがどうかしたのか!?」

「おなかいたいってたおれちゃった!!」

 お腹が痛いって…まさか!!

 智希を抱っこして靴を脱ぎ捨てるとリビングに向かって走る。

 リビングのドアを開け放つと、目に飛び込んできたのは泣き叫ぶ望亜とソファの下でうずくまっているお母さんの姿…。