とりあえず、晴野を送らねぇと…。流石にここに居たら風邪引く。

 晴野を背負って…こいつ体重も軽いのな。
 でも、あるとこはあるしって、何考えてんだよ俺は!!

 とにかく晴野を背負って、家に向かう。

 明日学校来れるのか?無理はさせたくねぇけど、2週間ぶりに一緒にいられると思ったんだけどな…。

 そう思うとなんか寂しい。まぁ、斜め後ろの大宮はうるせぇけど。

「…お父さん…」

「…大丈夫だ。お前の父さんは、お前を溺愛してんだ」

 ただの寝言だと分かっていても、返事をせずにいられなかった。

 きゅっと、首に回る晴野の手に力が入る。きっと、1人になんのが怖いんだろうな…。
 俺も、同じだったから。

 数分歩いてついた晴野の家、インターフォンを押すと、すぐに玄関のドアが開く。

「はぁい…神野くん?って、よも!?清牙!!」

 出て来た桃さんは、俺を見て不思議そうな顔をしたが、すぐに背負っている晴野に気が付いたらしい。すぐに家の中に駆けこんでいく。