とにかくどこにいるのか、出られるのか確認しなくちゃです。

 窓の様子からして開いてる気はしませんが…。

 とりあえず台所の隣にあるドアに手をかけてみます。

 …開くはずもないですね。ではもう1つのドアへ…。

 こちらはすんなりと開きました。でも、その先にはまたドア。開ければ、トイレと浴室がありました。もちろん窓はありません。

「…監禁?」

 もう、その言葉以外に今の状況を表すのに適した言葉はないでしょう。

 当然のように電話も携帯もパソコンもないこの部屋で、どうやって助けを求められるんですか。

 このままここで死ぬの?もう、お父さんたちに会えないの?

 そう思うと怖くて、自分の身体を抱きしめる。

 誰か…助けてください…。

 ベッドに戻り、足を抱えてうずくまる。そうしていると、外から足音が聞こえてくる。

 ガチャリという音が聞こえ、顔を上げると開かなかったドアが開きました。