「剣人さん、神野くんに失礼じゃないですか!私が神野くんの彼女だなんて恐れ多いです」

「え?ん…よも、お前の方がよっぽど失礼だと思うぞ俺は」

 剣人さんは何とも言えない顔をして、神野くんに苦笑を向けていました。
 そして俊也さんは大爆笑。颯人さんは苦笑を浮かべていますね。

「ま、それはいいとして。よも耳見せてみ?」

 剣人さんに手招きをされて傍に行くと、否が応でもお酒のにおいがしました。

 む、結構飲んでいるらしいです。
 かといって逃げ出すわけにもいかず、おとなしく剣人さんの前で座りました。

「う~ん、これなら変えてもよさそうだな。よも、清牙が買ったやつは?」

「2階にありますよ」

「持って来い。付け替えてやるから」

 剣人さんが見てくれたのはピアスです。無理矢理開けてから1か月くらい経ってるんですね。

 2階に取りに行っている間に、神野くんも見てもらったようで、すでにお父さんが買ってきたピアスがくっついていました。