「晴野、じっとして」

「え?」

 驚く間もなく、神野くんは目の前にいて…。

 驚いている間に神野くんはすぐに離れてくれました。でも、先程までなかった首の違和感。
 触れると、何かが指に当たり、神野くんが先程まで持っていた蝶々のネックレスの片割れがありませんでした。

「え?…え?」

「晴野が半分もらって」

「で、でも!」

「おそろい。女子ってこういうの好きなんだろ?」

 そう言いながら神野くんは自分で蝶々のネックレスの片割れを自分の首につける。
 そうして、笑みを浮かべた神野くんに顔が一気に熱くなるのが分かりました。

 本当にどうしちゃったんだろう。

 私は、なんで神野くんにこんなにも心を動かされるんだろう。