ピーーーーーッ…

カ~くんは息を引きとった…

私は泣き崩れた…


起きて…眠ってるだけなんでしょ…?

ねぇ…返事してよ…

金木犀の木の公園、行こ…?

プラネタリウムにも…

行きたいとこ、いっぱいあるんだよ…?

カ~くん…
いつもみたいに笑ってよ…
いつもみたいに抱き締めてよ…

私…一人で生きていけないよ…
カ~くんが居ない人生なんて考えたこともなかった…

楓母「椿ちゃん…これ、楓から…」

椿「…ありがとうございます…」

それは1通の手紙と金木犀の花の栞が入った封筒だった…

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       ~椿へ~

  ずっと一緒に居ようって約束…
     守れなくてごめんな…

俺、慢性骨髄性白血病って病気なんだ…
      隠しててごめん。

   骨髄移植のドナーも見つかって、
   手術して、治ったんだけど…
      再発したみたい…

   そういう運命だったのかもな。

   俺はもぅこの世界に居ない…
だけど…ずっと椿の事、見守ってるから
     泣くんじゃねぇぞ?
   笑ってる椿の顔が一番好きだ‼

椿と一緒に居た時間は俺の一番の宝物。

  俺にとって椿は最高の彼女だった‼


       ありがとな。


       ~楓より~
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カ~くんからの最初で最後の手紙…

その手紙は切なくて哀しい。

だけど…もぅ決めたんだ、
泣かないって…

どんなに辛いことがあっても、
私はカ~くんのために笑う。