あの日からカ~くんが学校に来ることはなかった…

私はカ~くんのことが気になりつつも、
残り少ない高1での日々を楽しんでいた。

ゆ「最近、楓くん来ないね~…」

椿「そうだね~…」

また、ちょっと体調崩しただけ…
幼いときからそうだった。
でも、今回は期間が長い…心配だ…

ガンッ‼

乱暴に教室のドアを開けて入ってきたのは、長月くんだった。
長月くんは顔色を変えて立っていた…

ゆ「紫苑、乱暴はダメだ…『如月‼』」

ゆずちゃんの言葉を遮って話す長月くん

椿「どうしたの…?」

紫『かっ…楓が…‼』

椿「カ~くんがどうしたの…?」

紫『とりあえず…前の病院の同じ病室に行けっ‼』

いつもと口調が違う長月くんを見て、
すぐに状況が把握できた…

私は急いで病院に向かった。


コンコンッ…

「…カ~くん?」

そこには…
変わり果てた姿のカ~くんが居た

『っ…何で来んだよ…』

哀しそうな声で呟く…

『椿にはかっこ悪ぃ姿、見せたくなかったのに…』

私は励ましの言葉が出なかった…
それどころか、

「どうして言ってくれなかったの!?訳わかんないょ…ずっと一緒に居ようって言ってくれたよね…?」

怒鳴り付けてしまった…
私って最低な人間だ…
彼女失格だね…

本当はこんなことが言いたいんじゃないのに…
どうして素直になれないんだろう…

『ごめんな…約束…守れねぇかも…』

どうして謝るの…?
謝るのは私の方なのに…
素直になれない自分が憎い…