記憶が戻ったカ~くん…
これから私たちの幸せな日々が始まる
そう思っただけで私は嬉しくなった…

「カ~くん…どういうきっかけで記憶が戻ったの?」

『ん~…あれから毎日、公園とプラネタリウムに行って椿のこと考えて、学校の友達に俺と椿のことを聞いて…色々してたら記憶が戻った‼笑っ』

そんなに努力してくれてたんだ…

「…ありがとう!思い出してくれて…」

涙が溢れる…
最近、泣いてばっかり…
泣き虫になっちゃったのかな…?

『泣くなよ…もぅ、椿が泣く姿見たくない…不安にさせないから…』

「涙が止まらないの…」

『泣き虫…笑っ』

そう言ってカ~くんは私の頬に流れる涙を拭ってくれた

『アッ!ちょっ…椿、走るぞ‼』

「エッ!?何、いきなり…!?」

カ~くんは強引に私の手を掴み走り出した

着いたのは商店街の大広場。
そこには、大きなクリスマスツリー…

『3、2、1…!』

ピカッ☆

カ~くんのカウントダウンと共に点いたクリスマスツリーのライト。
期間限定で24日と25日だけクリスマスツリーのライトが点くらしい。

『良かった…間に合った』

ホッとするカ~くん。

『どぉ?キレイだろ?』

「スゴーーーイッ‼キレイだね~♪」

自慢気に微笑むカ~くん。

周りではたくさんのカップルがイチャついていた…

私たちも雰囲気に流されて…とはならず
カ~くんは私の手を握って歩き出した。

家まで送ってもらい、私はカ~くんの姿が見えなくなるまで手を振り続けた…