楓『…何やってんだよ…』

「カ~くん…違うのっ…」

紫『学校案内だよ?』

楓『離せ…』

カ~くんは長月くんを睨み付けた…

私は長月くんの手を振り払おうとしたけど、力強く握られていて離れなかった…

「離して…」

私は声を震わせて言うと、長月くんの手の力は徐々に抜けていった。

紫『如月さん…また今度、学校案内してね?』

長月くんは笑顔でそう言って、鞄を持って教室を立ち去ろうとした…

楓『おい…次、椿に手出したらブッ殺すからな…』

そう言ってカ~くんが睨み付けると、
長月くんはクスッと笑って教室を出た。

「カ~くん…」

カ~くんは無言で鞄を持って教室を出た
私は必死で追いかけた

「カ~くん…ごめんね」

無言で歩き進めるカ~くん
私の呼び掛けには答えようとしなかった

自転車置き場。
カ~くんは自転車に乗って帰ろうとした

「どうして無視するの…?」

『じゃあな…』

そう呟いて帰った…

この言葉が私たちがカレカノとしての
最後の言葉になるなんて…


次の日の朝。
カ~くんは学校に来ていなかった…
メールをしても返信はない。

ガラッ…

担任の先生は深刻な顔をしていた…

〔えー…神無月くんは昨日の学校帰りに事故にあって意識不明だそうだ…〕

事故…?
意識不明…?
カ~くんが…!?

私はパニックになって、知らない間に涙が溢れていた…

「先生っ‼私…早退します…‼」

勢いよく立ち上がった瞬間…

バタッ…

私は倒れた…