~ ミチナガ カナメ side ~
他にいる。
そうかもしれない。
だけど、俺が感じたあの感じ。
くだらねぇ校長の話を聞かされる始業式をサボり教室へ向かうと、俺の席であろう場所の隣で突っ伏して寝てる女がいた。
窓が開いているから風が入ってきて。
その度に女の綺麗なミルクティー色の髪を揺らす。
自然と引き寄せられるように近づくと、規則正しい寝息をたてながら整った顔が髪の隙間から見えた。
なぜかその時、一瞬時が止まったような気がしたんだ。
ずっと起こせずにいたが、生徒が次々と帰り残されたのは俺たちだけで
さすがにヤバいと思い、何度か揺すったんだ。
本当、びっくりしたよ。
俺の中で天使みたいに見えた。
彼女は、俺が少し強引に押し通すと文句を言いながらも付いてきてくれる。
大人な雰囲気の彼女の事をリュウジに話すと、意外にもレンが食いついてきて。
それで今の状況に至っているわけで。
多分、いやきっと。
リュウジやアキラ、ユウはレイナじゃないとダメな理由が分かっているはず。
そして当の本人であるレンも。
君じゃなきゃ、倉庫には連れてこなかった。
君だから、連れてきた。
だって、レンのレイナを見る目を見れば分かるから。
~ ミチナガ カナメ side end ~
