「 好 き 」

「莉子ちゃん、美咲ちゃん‼︎」



「おーなづ‼︎
おっはよー‼︎
どうした?」



朝、学校に光里と行くと、下駄箱に莉子ちゃんと美咲ちゃんが二人で登校してきていた。




「聞いて聞いて‼︎
光里ったらね意味が分からないこと言ってくるの‼︎」



昨日のことを美咲ちゃんと莉子ちゃんに報告する。



「えーと、それは…光里があってるんじゃないかな…」



「それ、うちも思ったー」



「ふ、二人とも…‼︎
光里の考えがわかるの…⁈」




美咲ちゃんも、莉子ちゃんも光里の考えがわかるらしい。


どうしてあたしには分からないんだろう?


あたしってバカなのかな…




「ほんっとなづは鈍感というか、
そういうのに疎いよね〜」



「そ、そういうのって?」



「恋愛とかさ〜
なづって本気で人を好きになったことある?」




「ないとは言えないような…あるとも言えないような…」




もう記憶にないから、本当に覚えてないんだけど…‼︎
初恋とか忘れたし………




「じゃあさ、気になってる人はいる?」



「気になってる、人?
んー…いないかなぁ」



「はぁ…こりゃダメだね。
さすがなづだ」




莉子ちゃんと美咲ちゃんは笑いながら
光里と談笑している。



なになに?
どういうこと?



恋愛にあたしは疎いってこと?

よく、分からない…