「 好 き 」

「葵くんっ!」


あたしがやっとの思いで葵くんを見つけたのは、ちょうど葵くんが帰ろうと校門を抜けようとしていたところだった。



「小鳥遊さん?どうし…「聞いて!」…」



あたしは勇気を振り絞って、葵くんの所に走って行くと誤解なんだってことを伝える。



「さっき、告白みたいなこと言ってごめんなさい…。あれは友達として好きって意味だから!」



葵くんはポカーンとしてたけど、すぐにフッ…と笑って微笑んだ。



「そんなの知ってる。てか、小鳥遊さんそれをワザワザ伝えに来たの?」



「え?うん、そう…だよ?」



「なんだ、そっか…。
必死な顔してくるからなんか言われんのかと思った(笑)」



笑い飛ばしてるけど、本当に焦ったみたいで葵くんは深呼吸してた。


なんだかそんな葵くんの事が可愛いって思うと同時に、愛おしく思って…。



あぁやっぱり好きだな、って思っちゃうんだ…。



「本当、ごめんなさい!
じゃあ…またあした!」



クルッと向きを変えて早足にその場から離れようとした。


その時………



「俺も、小鳥遊さんのこと好き、だから」



「……え?」



あたしが振り向くと、葵くんはもう後ろ姿を見せていて。



その好きという理由を聞けずにいて…



「それは、どういう意味の好き…?」



答えはもちろん、返ってこない。