「 好 き 」

「もうすぐで夏休みですが〜
合唱祭があるということを忘れてはいけませんよー」



先生が帰りのHRで合唱祭の話をする。
あたしは合唱祭の実行委員だし、忘れてるってことは絶対ないんだけど。



「あと、夏服ももう少ししか着ないのでだらしなく着ないようになー!」



それだけ言うと、みんなで挨拶してからそれぞれの場所に向かって行った。



「なーづー」



「光里」



終わると同時に教室のドアが開かれると、そこから光里が顔を覗かせる。



「今日も部活だから、どうする?」



「あたしはー…美咲ちゃん!」



「はいはーい?っておぉ…光里となづじゃん!どったの?」



「えーと、今日部活まってるつもりでいたんだけど、美咲ちゃんは先帰る?」



「あー…私は今日バイトもないし…何の予定もないから待ってられるけど、なづは待ってるんだよね?」



「うん、待ってようかなーって!」



光里の方と美咲ちゃんのことを交互に見ながら話すと、美咲ちゃんも頷いて一緒に残ることになった。



「今日も図書室?」



光里が聞いてくる。
なんか今日は_______



「ううん。図書室じゃなくて教室にしようかなーって思ってる!」



教室の方が風も入って来るし、
すぐ帰れる場所に位置してるし。



きっと光里も部活の場所から来るのには教室の方が近いはずだから。


「そっか。じゃあ教室に来るね」



「うん、じゃあまた後で!」



そう言うと、美咲ちゃんと一緒に席に戻る。

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「…莉子?」



美咲ちゃんが窓の席の方に目を移すと、そこには莉子ちゃんが座っていた。



「今日は莉子も残りー?」


美咲ちゃんが莉子ちゃんの方に駆け寄って行く。


あたしはそれを遠くから眺めていた。