「 好 き 」

莉子Side.



「莉子、話があるんだけど」



急に美咲に真剣な顔で呼び出される。
まぁいつかはこうなると思ってた。



廊下に出て、私達は屋上までの道を無言で歩いていく。



そして、屋上に着くとキィ…とドアを静かに開けた。




「美咲、話って…「もうやめなよ」 え?」




美咲が後ろを振り返る。
その顔は怒りに満ちているようで、悲しさや切なさも含まれていた。




「やめなって…何を?」



「葵くんの事だよ‼︎
あんたが1番分かってんでしょ‼︎」



ずいっと私に詰め寄ると、美咲は真剣な顔をする。



「その…妙なお節介が、葵くんや須崎、なづ、光里を傷つけてるんだよ‼︎」




私は何も言えなかった。
だって、ほんとうのことだから…




「ねぇっ、なんか言ったらどうなのよ⁉︎」




「……っ」




美咲って、誰かのためにこんなに怒ってくれる人だったっけ…



少なくとも、私にはなかったよ…




「…やめられたら、いいんだけどね」



「…は?」




「何があっても、葵くんは…私のところに来なくちゃいけないの。なづが傷つけられてもね」




そういう、約束だから。




「だから、ごめん」




私はそう言うと、美咲から離れる。




「莉子、あんた本当にサイテーだよ…」




キッ‼︎っと私を睨みつけると、
私の隣を走って屋上から出て行ってしまった。



莉子Side.end.