「 好 き 」

「須崎くん!!」



昼休みに、あたしは須崎くんに話したいことがあって、あたしは話しかける。



話の内容は、昨日のこと。



「小鳥遊…」




須崎くんは、仲のいい友達と話していたみたいだけど、邪魔しちゃったかな…?




すると須崎くんは、友達に挨拶してからあたしの方に歩いてくる。



「なんかあった?」



「昨日のことで、ちょっと…
今時間あるかな?」




「あー…いいよ」




少し曖昧だったけど、話してくれるみたい。



あたしはお弁当箱を取りに、さっきまで一緒に食べていた美咲ちゃんの席に向かう。




「ごめんね美咲ちゃん。
あたしちょっと行って来るね」




「え?どこに?」




「ちょっとね!」




少し話をはぐらかして、あたしは屋上へと向かう。



そういえば、今日も莉子ちゃんは教室にいなかったな…




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ガチャ…と屋上のドアを開けると、
お昼を食べている人たちで賑わっていた。




話す場所間違えたかも…。
こんなところで話せるわけない…。




「小鳥遊?」




少しの間固まっていたあたしは、
須崎くんに話しかけられてハッとする。




「ごめん、話す場所変えた方がいいかな」




苦笑いしながら言うと、須崎くんはあたしの腕を付かんで誰もいないところに連れて行く。




「須崎くん?」




「ここなら話しててもバレないから」




連れて来られたのは、いかにも付き合ってる人たちが行くような場所。




あたしは、そこで一番見たくない光景を見てしまうことになる。