「 好 き 」

はぁ……。


なんかもう疲れたな…。



葵くんの彼女は莉子ちゃんで、
莉子ちゃんの彼氏は葵くん。



でも、あたしはそれ以上は何も望んでないから…
2人が幸せになってくれれば、それでいいの。




『莉子のことどう思ってるの?』




そう聞かれた時、あたしの中にふとよぎった考え。



それは……




『莉子ちゃんじゃなくて、あたしが葵くんの彼女になれたら良かったのに』




こう思ってしまった。
思っちゃダメなのに…。




あたしが欲張りになっても、どうすることは出来ないんだから……。




本当はさっき、光里に言ってないことがあったんだけど。それがさっきの事。




言えるわけない。




「本当は莉子ちゃんが……
羨ましくてしょうがないってこと…」




あたしは、ひとり残った屋上で
ポツリと呟き、その場を後にした。