「 好 き 」

図書室のドアを開けて、あたしは静かな図書室を歩いていく。



自分が一番座っている場所に行くと、
そこには誰もいなかった。



「よかったー…今日は誰もいないから
あたしだけだ」




リュックを椅子に置いてから、あたしはやっぱり本を読もうと思って図書室の中を歩いて読みたい本を探す。




そして、ある本に目が行った。




それを本棚から出し、パラパラとめくると、あたしと同じ状況の女の子の話だった。




でも、その本は、本ではなくて日記で
誰かが書いていたものだった。



その女の子も、好きな人に彼女がいたみたい。



だから、あたしは共感してしまい
ついつい読んでしまう。



すると、その場所に立って10分以上読んでしまっていて、ハッとする。




「人の日記なのに何読んでんだろ〜…
早く勉強しなきゃなのに」




そしてあたしは元の場所にそっと日記を戻そうとすると、スッと日記が上に持ち上がる。




「え…」



驚いて上を見上げると、そこには須崎くんが立っていて…。




「す、須崎くん?」




「やっと気づいたの?
俺ずっとここにいたんだけど」




苦笑いしながら、須崎くんは答える。



「えっ、あ、ごめん!
でも…部活はどうしたの?」




「今日はミーティングだけでさ。
それで、ここに来た理由は、小鳥遊に聞きたいことがあったんだ」




「そう、なの?」




「…小鳥遊は、なんでさっき俺にありがとう。なんて言ったの?」



「えーーーっ…と」




これ言えないよね…。
だってさ、あたしが葵くんのこと好きだってバレちゃうわけで…。




「え、えと…ほら!あれ!
話し聞いてくれるって言ってたやつ、あったじゃん⁈
あれのこと言ってたの‼︎」




苦し紛れの嘘の言葉。
テンパってて、きっとあたしは笑顔も引きつってたし、行動も普段と違かっただろうな………。





「あーそれね?
別にいいのに。俺だったら本当にいくらでも話し聞くし」




ニコッと笑ってから、あたしにそう言葉をかけてくれる須崎くん。




…須崎くんになら、この話しても大丈夫かな…?




そう思っていると、あたしは勝手に口が動いていて…。




「須崎くんだったら、どうしようもなく好きな人のことどうやって諦める?」




葵くんのこと、どうしたら諦められるか知りたかったから須崎君にらこの質問をした。





「俺だったら…諦めねーでそのまま好きでいるかな。自分の気持ちに嘘なんかつけねーし…。多分、無理に諦めようとしたらきっと壊れる」




「…そっか」




須崎くんは、諦めないタイプなんだね…



まぁ一途で良いよね。