諦めるとか言っておいて、全然諦めきれていないのが分かる。
それより、前よりももっと好きになっているのが分かってしまった。
彼女いる人を好きになっても、
無駄なだけなのになぁ……。
******************
「須崎くん、よろしくね」
「おう」
席替えが終わり、あたしの隣の席は
須崎くんになった。
数学も須崎くんで、本当の席も須崎くん。
須崎くんで、良かった…。
教室で話せる男子なんて、須崎くんくらいしかいないから助かったし、安心できる。
すると、もう須崎くんは部活に行く様子で、大きいエナメルバッグを背負って教室から出て行ってしまった。
あたしはそれを追いかけて、教室から出て行く。
「須崎くん!」
須崎くんの背中を見つけると、
あたしは須崎くんを呼び止める。
「おう、小鳥遊どうしたー?」
「あの…さっきはありがとう!」
「え?俺なんかしたっけ?」
「あ、そっか知らないんだった…
でもとにかくありがとう!
それだけだから!部活、がんばってね」
あたしはそれを言うと、教室に逆戻りする。
あたしがお礼をしたのは、葵くんが通ったときにたまたま須崎くんが話しかけてくれたから。
だから、あたしはお礼を言ったんだ。
わかってないみたいだけどね。
でも、本当に助かったんだよ?
須崎くんのおかげで。
「よーし!!
図書室で勉強しよーっと!」
廊下で大きい声を出しながら歩いていると、莉子ちゃんが教室から出てくる。
キョロキョロしてから、隣のクラスへと歩いて行く莉子ちゃん。
きっと葵くんの元へと行くんだと思う。
一緒に帰ろう。って…。
見たくない、見たくない、見たくない!
そう思って、あたしは莉子ちゃんから視線をそらして自分の教室に入った。
葵くんと莉子ちゃんの楽しそうに話す声を聞きながら……。
それより、前よりももっと好きになっているのが分かってしまった。
彼女いる人を好きになっても、
無駄なだけなのになぁ……。
******************
「須崎くん、よろしくね」
「おう」
席替えが終わり、あたしの隣の席は
須崎くんになった。
数学も須崎くんで、本当の席も須崎くん。
須崎くんで、良かった…。
教室で話せる男子なんて、須崎くんくらいしかいないから助かったし、安心できる。
すると、もう須崎くんは部活に行く様子で、大きいエナメルバッグを背負って教室から出て行ってしまった。
あたしはそれを追いかけて、教室から出て行く。
「須崎くん!」
須崎くんの背中を見つけると、
あたしは須崎くんを呼び止める。
「おう、小鳥遊どうしたー?」
「あの…さっきはありがとう!」
「え?俺なんかしたっけ?」
「あ、そっか知らないんだった…
でもとにかくありがとう!
それだけだから!部活、がんばってね」
あたしはそれを言うと、教室に逆戻りする。
あたしがお礼をしたのは、葵くんが通ったときにたまたま須崎くんが話しかけてくれたから。
だから、あたしはお礼を言ったんだ。
わかってないみたいだけどね。
でも、本当に助かったんだよ?
須崎くんのおかげで。
「よーし!!
図書室で勉強しよーっと!」
廊下で大きい声を出しながら歩いていると、莉子ちゃんが教室から出てくる。
キョロキョロしてから、隣のクラスへと歩いて行く莉子ちゃん。
きっと葵くんの元へと行くんだと思う。
一緒に帰ろう。って…。
見たくない、見たくない、見たくない!
そう思って、あたしは莉子ちゃんから視線をそらして自分の教室に入った。
葵くんと莉子ちゃんの楽しそうに話す声を聞きながら……。

