須崎side.



「さっきなんで彼女いる、なんて嘘ついたのよ?」



小鳥遊の友達に呼ばれて、
俺は2人から理由を聞かされる。




「いや、だって…あそこで本当に俺が好きなんだ。って言ったら一番困るのは小鳥遊だろ?」




「それはそうだけど、隠す必要ないじゃん?男でしょ‼︎」




「お前らな〜…
男だっていろいろあんだぜ⁈
それに、小鳥遊は優しいから…きっと話を変えようとして俺も傷つく」




それを思ったら告白なんか、出来ない。




小鳥遊は優しいからさ。
俺なんか見てもくれない。




でも、告白したら少しは俺を見てくれる?



それとも気まずい2人になって、
数学の時間も話してくれなくなる?




だったら、あまり踏み込んでいない関係のままがいい。




これ以上、仲良くなって…小鳥遊の好きなヤツの話なんか聞かされたら、俺立ち直れない。ナイーブだから。笑




「これでも俺は、小鳥遊のことを優先的に考えてるから」




小鳥遊が幸せだったら、それでいい。




「そっか…なんか、ごめん。
余計なことしちゃったね…」




「大丈夫‼︎
気にしてねーよ‼︎」




小鳥遊が幸せになってくれるなら
本当に俺じゃなくてもいいんだ。




そう思いながら、俺は小鳥遊の事を見つめる。



やっぱり好きだな……。





須崎side.end.