「 好 き 」

「えええええ⁉︎」



「ちょ、光里‼︎
声が大きいんだってばっ」



次の日の朝。

廊下で、あたしの気持ちを全て
光里に話してしまった。



「てか、知ってたんじゃないの?
あたしが葵くんを好きだってこと…」




「いやいやいや‼︎
知るわけないじゃん?
教えてくれないと分かんないよ〜」




「えっ、うそでしょ⁈」




「本当だってば‼︎」




だって、莉子ちゃんは光里も知ってるはずだって言ってたのに…?




「それ誰か言ってたの?
私がなづの好きな人を知ってるって…」




「莉子ちゃんが、言ってたから…
光里も知ってるはずだよって」




これが違かったら、
莉子ちゃんは嘘をついてるってことになるのか…。




「私は何もしらないよ。
気づいてもないし」




「…そっ、か」




やっぱり、嘘つかれたのかぁ…



あたしが早く他の人に言うために、
促したって事だよね…。




まぁ、莉子ちゃんのおかげで
自分の気持ちに気付いたんだし。



それはそれで良かったのかな…?




******************



「なづ」



「莉子ちゃん…」




「話があるんだけど」




放課後になって、あたしは莉子ちゃんに呼び出されてしまった。




なんとなーく、嫌な予感がする。




******************


「私、葵くんと付き合うことになったから。それだけ」




「……え?」




どういう、こと…?



莉子ちゃんと葵くんが付き合った…?
何それ……。




「いいよね?別に。
なづは葵くんのこと好きじゃないんだからさ」




そう言って、あたしの事を突き放すような言葉を言って来る。




「好きじゃないんでしょ?」



「……っ」




あたしが葵くんを好きだって気づいてから、1日目だよ⁉︎



なにそれ!って感じなんだけど‼︎



それに、まだ17ページだし…




「ってことで、私は今日から葵くんと帰るから。それじゃ。また明日ね〜」




そう言いながら莉子ちゃんはあたしの前をどんどん歩いて行く。



まって…行かないで…



あたしだって、葵くんが好きなの…っ




そう思ったら、あたしの足は勝手に動いていて、