あたしはというと………




やっぱり、ショックはショックだけど………





ため息が出てしまう。




『君の顔が曇っているとーーー
心配で1日が長く感じてしまう。

でも、君が僕に気付かないとしてもー、
僕は君を思っているからー』



そう言いながら先輩はとんでもないことをしだした。



あたしを指さしたのだった。



それは、唯でもなく、泣きながら先輩の声を聴く女の先輩でもなく、あたしただ1人に向けられたものだった。



そのことは、あたしだけじゃなくて唯ももちろん、他の人もみんなが気付いていた。




みんな、唖然とした表情で口をあんぐりと開けてただあたしと先輩を交互に見つめていた。



だめだ!!




先輩は………




あたしが好きなんですか???




すると、先輩は聴いてる人一人ひとりに微笑み始めた。



さっき、あたしに指を指したことを間違いだったとでも言うように。




あたしは、すぐさまその場を離れた。



唯は先輩に釘付けで気づいてなかった。




ごめんなさい。




あたしは、自分の勘違いだと自分に言い聞かせた。