「失礼しますっ!遅れてすみません!」



監督に謝る色白の人。



『あっ!さとし先輩だっ!』



追っかけのファンの子達が叫ぶ。


あたしの学校では、イケメンの人にはファンクラブのようなものがある。


あたしは、興味ないけどね。



さとし先輩は、その子達に少し笑顔を向ける。



すると、先輩はあたしに気づいたみたい。



「おー、みゆぅー!どーしたの?」




大きな声で二階の観覧席に叫ぶ。



正直、周りの目が怖い。



「なんなの?あの子!」



ヒソヒソと囁かれる。




「あっ、たかひろ先輩を待ってます!」



すると、ちょっと困った顔をして………




「たっ、たかひろ先輩?なんで?ファン?」




ふ、ファンなわけ無いじゃん!笑



「ちっ、違いますよ!なんか、今日寮まで送って行ってくれるんだそうです!笑」



「はっ?なんで?電車通生だろ?あの先輩。」



するとそこに、たかひろ先輩。