「みゆうーー?来てくれたんだ?」


「あっ、はい!あのっ、先輩…………。電車通生ですよね?」



「えー?あ、そーだよ?どうした?」



平然と答える先輩。




その横でニヤニヤ笑う唯。



「えっと、あたし送って行ったら、帰る手段ないじゃないですか?」



「ん?ハハッ。そのこと?みゆうは、心配性かな?笑」



「えっ?心配性な訳じゃ無いですよ………


……どうやって帰るんですか?」



「俺は、終電に乗ればいいから。大丈夫。」



「いやっ、でも…………」



「いいって!みゆうと帰れればそれで。」



恥ずかしい事を躊躇いもなしに言う。




カァーッと顔が赤くなる。



「すっ、すみません。」



「優しいね。


んじゃ、部活見てってよ。」



「あ、はいっ!」




部活を再開すると、チームの仲間がたかひろ先輩を囲んで話をしだす。



何を話してるんだろう?
でも、やっぱりさとし先輩はいない。


「み、みゆ………………おめでとうっ!」




隣には、涙目でこちらを見つめる唯。


 

「えっ?はっ?なによ?」



「彼氏出来そうだね。」



何を言い出すんだよ。コイツは。



「意味わからん。」



「まぁ、頑張れ!」



「意味わからんけど、分かったよ。」



それから少したった頃………。