君を好きになる

✡どうしたの？

「…はあ」

「もー。それで、ため息何回？」

梨花がそう言う。だって。だってーー。


「奏真！」

「…」


こうなんだもん！！



「…あのねー。ほんと結愛わかっないよ」


「わかるも何も、奏真がわかんなすぎ！」


「…奏真はわかりやすいよ。ねー奏真」


「…うるせーよ。」

と、頬を赤く染めた。

初めて見たよそんな顔。まあイケメンには変わりないかもだけど。


「…意味わかんないよ。あーーー」

「結愛、鈍感すぎ」

「…直人までー。」


わかんない！なんで私の頭はこんなに馬鹿なの！？

ならもう


「…奏真は、何で怒ってるの？」

聞いちゃえーー！！！

わかんないもん。


「…バーカ」

そう言い残し、教室からでてった。

その時、奏真の顔はほんのり赤かった気がした。


「奏真ってわかんない人だね」

「…今のでもわかんないのか結愛は」

梨花に、指摘される

わかんないよ。馬鹿だもん。


私は奏真を追いかけ、一緒に帰ろうとした。


「奏真！待って！今日こそ勉強おしえて！…わ！！」


誰かにぶつかり、バランスを崩したが、奏真が何故か後ろで支えてくれた。


「あ、え、あ。。すいません！」


「ああ。俺こそごめん」

そう言い、去っていった。


私とぶつかった人は、人見知りではなかったが、かなりのイケメンだった。きっと先輩だ。


「あ。奏真…ありがとう」

「あのなー。よそ見ばっかしてんじゃねーよ。…ほんと目が話せない奴」


なんで？なんでそんなにうつむくの？


いつもの奏真と違う。


「ご、ごめん。奏真と一緒に帰ろうと思ったから…」


は？とでも、言いたそうな顔で私を見る奏真。


「…あっそ。」

「…え！え！？奏真！？」


奏真は私の手を握り歩きだした。


懐かしい感覚。奏真…どうしちゃったんだろう