こんな出だしから始まった文章が何枚かにわかれて綴られていた。
そこに毎年マスターとなる人物が変わることなどが丁寧に書かれていた。
それと同時に一本の赤い紐が結ばれている鍵も同封されていた。
手紙によると元ポンプ室の鍵なんだそうな。
ポンプ室といっても数十年前に綺麗な建物に移し変えられているから中はもはや空洞状態。
そこを改良して使っているんだそう。
あたしはその日のうちにそこへ訪れた。
始業式だったから早く終わったっていうのもあったけど。
噂で聞いていた目安箱とは近いものの、ここは人気がまったくといっていいほどない。
鍵を使って入ってみると中はそれほど汚くはなく、すっきりしていた。


