「えぇーと、この問題を書いて…………、よし! できたー!!」
「おつかれー。返事返ってきたら見せてよ? すっごい楽しいわ、これ」
ニヤニヤが止まらない様子の朝菜を横目でジトッと睨みつける。
「ハァー。でもどうやって渡そうかな」
「え? 普通に渡したら? 康也はどうやって渡してきたの?」
渡してきたっていうよりかは………。
「机の中に入ってるのを見つけた」
朝菜はなぜか少し考えこむような素振りをしだした。
様子を見ていると、何かわかったかのように両手をパンッと合わせた。
「そうだそうだ! 康也って選択授業、私の後ろだわ。つまりミナミの席ね」
なぜそれを今の今まで気づかないのかがすごく謎だけど、手紙を渡す方法は分かった。


