「あぁなるほど。だからルーズリーフか。返事かくの?」
「まぁ一応?」
あたしの机の上にある真っ白なルーズリーフを朝菜が指差して言う。
「あははっ。宿題ちゃんとするんだー。スマホ出してるけど調べるのー?」
あ、そっか。課題やるためにスマホ出してたんだった。
でも……………。
「調べないよ。何か調べたら負けな気がするし! 朝菜も教えないでよ!」
「はいはい。………まんまと康也の誘いに引っかかった時点で負けてると思うけどね」
「??何の話? ていうかあたし調べなくてもこれは分かるよ」
そう言い、ルーズリーフにペンを走らせる。
「う、み、ぶ、た、で、しょっと!」
するとルーズリーフを覗き込んでいた朝菜がまた笑いだした。
そんな朝菜は放っておいて、《楽勝だよ♪》とつけたす。
他に何を書こう。
あたしだけやられるなんて不公平だよね。
悩んだ挙句、あたしも理科の課題をたーっぷりプレゼントしてあげることにした。


