途中二人組の女の子とすれちがう。


でも今あたしは一人で首をひねっている最中。


「スルメイカって、誰だ……?」


そう何を隠そう神澤ミナミ、中学3年生。

このあたしが恋愛マスターの正体だ。


さっきの子は少し前にストーカーに追われていたのを相談され、アドバイスをした。


どうやら解決して、新しい恋に向かっているみたいで本当によかった。


しかし相談されたといっても直接ではない。

手紙だ。


裏庭の今は使われていない古い目安箱にそれは届く。


手紙に書かれている名前であたしは誰の事だか把握出来るが、相談してくる方はあたしの存在を知らない。


どこのどいつか分からないから普通言い出せないことも言えるのだからかも知れないけど。