過去にはさよならを。





「あの…大野君、ごめんなさ………」



あたしは早く部活に行きたいのと大野に睨まれるのを回避したくて頭を下げようとしたが。



「……お前…ふざけんなよ。今日予定あるから2人で早く終わらそうっつたのに……自分だけ逃げんなよ!」


無口で温和そうな大野の面影は全くなくて、機関銃みたいに口で攻撃をして来るクレーマーが見えた。


まあ、あたしが明らかに悪いんだけどね。



………大野はあれから5分くらい経過してもあたしに文句という機関銃をぶっぱなして来る。


あたしは助けを求めるように腹黒担任の森村を見たが、熱心に仕事に向き合っていた。



こいつ、本当にどうなってるのか。



「お前らの弱小吹奏楽部なんか…潰れればいいんだよ!大体な…………。」



大野の一言が頭に残った。



『お前らの弱小吹奏楽部なんか潰れればいいんだよ!』