「さっそく、連絡くれるなんて嬉しいな」 静愛さんはそう言って私のために助手席の扉を開けてくれた。 車の中に入るとフワッと甘い匂いがした。 車の中は黒じゃなく、白だった。 静愛さんが病院に来てから1週間が経った。 私は今日、静愛さんの大学に見学することにした。 私の夢は、静愛さんと同じ。だから、きっと何か勉強になるかもしれない。 「よしっと、じゃあ、出発しましょうか」 静愛さんはそう言ってバックミラーを確認するとエンジンをかけた。