「ごめん…ユズ…ナ」
私の身体が、弱かったんだ。だから…
「聞いて、ユズナさん。あのね、世間には、恋は病気と知らされているけど、裏では…恋は病気だという人と、病気じゃないという人がまだ争っているの」
「え…?恋が、病気じゃない?」
そんなの初めて聞いた。
私は、今まで医学を学んできた。必死に勉強した。
恋のことも勉強した。でも、それは初耳だった。
「少なくとも、私はそう思ってる。だって、恋をしたって、身体のどこかが悪くなるわけじゃないのよ。
"恋"は、セックスホルモンが異常に増えるから異性を求めるようになのではなく、セックスホルモン自体が異性を求めるようになってしまう。
つまりは、セックスホルモンは、元から、減らないし増えないのよ。
そして、セックスホルモンは、すべての生き物が持っている。」