彼がシュートを決めると歓声が上がった。
そしてフィールド全体がどこかのディスコのように色んな光に包まれた。
「すごい!」
これは、ファンになっちゃうかも。
私はそのプレイヤーの顔をよく見つめた。が、ここからは顔なんて見えない。
でも彼は嬉しそうにチームメイトとハイタッチをしている。
そして、次の瞬間ーー…。
「あ、天野…キョウタ?」
胸がドクンと高鳴った気がした。
ゴールを決めた、24番さんは、間違いなく天野くんだった。
顔がはっきり見えたわけじゃない。どっちかといえば、見えない。でも、天野くんだった。
「え…?天野くん?ってあの24番?ゴール決めたやつ?」
メグが私の顔を覗き込んだ。
私はメグの顔を見ずにコクリと頷いた。
