が、次の瞬間それは青色になった。
「な、ウソ?!」
メグが声を上げた。私も声を上げそうになった。
なぜなら相手と距離を広げていた聡君は、別のプレイヤーにいつの間に追い抜かされていて、ボールを奪われてしまったからだ。
ボールは相手の、青色のプレイヤーのものになった。
「聡君より足の速い人がいたなんて」
メグはガッカリしたようにつぶやいた。
「聡君っていう人、確かに足速かったもんね。」
「当たり前よ。ベストプレイヤーの一人なんだから。聡君のボールを奪った人もすごいけど」
私は聡君という人からボールを奪った人に目を移した。
24番の制服を着ている。その人はそのまま人混みをかき分けて華麗にゴールを狙う。
