「そんなこと言ってないでよ。ほら、試合始まるよ」
私がそう言ってフィールドを指差すと「あーほんとだ」とメグが騒ぎ始めた。
ピーっという笛の音で始まりボールが転がる。
緑色と青色の制服のプレイヤー達がボールを奪い取る。
緑色の制服のやつがボールをそのまま誰にも邪魔されずにゴールの方に持っていく
「いっけー聡君!!」
メグが観客席から大きな声を上げた。
聡君?聡君っていうだ。メグ知り合いだったのかな?
私はそう思いながらその聡君を見つめていた。
足が人一倍速いからか、ゴールはすぐそこだ。
ボールからは緑色の光が出ている。いや、正確に言えば、ボールをあるところの床が緑色に光っている。そして、床で円を書いている。
