「あ、私…ユズナさんが食べ終わるまで…」

「あ、はい。わかってます。いつもありがとうございます」



ユズナが食べ終わるまで見届ける。

私は看護師さんを凄いと思った。

何百人もの恋の感染者をこうやって世話をしているんだから。


ユズナのような人形のような患者さんを一日何人も見ているんだから。



私は看護師さんの胸元のプレートに目を写した。


「…佐々木……ミユハさん」


「…え?!」



突然名前を呼ばれてびっくりしたのか
看護師さんの佐々木さんはオドオドしはじめた。