重いドアを私は静かに開けた。 真っ白な世界にいるようだ。 ドアの向こうには真っ白な世界。窓も、机も何もない。 ただ、そこにあるには、小さなベッドと、そこに横たわる自分の姉の姿。 彼女の髪の毛はボサボサだ。 顔色もすっごく悪い。血も通っていないような死人のような顔。 その彼女を見るたび私は心が重くなる。 「ユズナ、来たよ。」 私がそう言って微笑むとドアを静かに閉めた。