「あれ、君一年生? 誰か待ってんの?」 教室から出て来た男子が声をかけてくれた。親切だなぁ。 「あの…渡辺青葉さん、いますか?」 「青葉に用あんの? もしかして告白? あいつはやめといた方がいいよー」 「いや、あの…」 告白なんかをしに来たわけじゃない。 ただ会って話したいだけ。 向こうは私のことなんて覚えてないだろうけど。