結局、部活が終わっても彼は体育館に訪れなかった。 私は同じ家に帰るお兄ちゃんに疑問をぶつけた。 「お兄ちゃん、青葉さんは?」 「青葉? ……ああ、あいつは部活してないぞ」 「え!?」 お兄ちゃんの寂しそうな表情に、その言葉が嘘ではないことがわかった。