「勝てない相手がいるのなら、もっと頑張ればいいじゃないですか。 努力に底なんてありません。お兄ちゃんがよく言ってます」 「底がないから辛いんだよ。諦めなければって幻想抱いて負けて、心が砕けそうになるんだ」 「でも、本当はバレーをしたいんでしょう?」 「……」 青葉さんは押し黙った。