ホワイトデーの奇跡【完】



ポーカーフェイスなところは、たまちゃんと一緒だけど。

口下手でも無愛想なわけでもない。

思っていることはハッキリ言うけど、

言葉には相手を思いやる気持ちもこもってる。


そうやって少しずつ、内面を知るうちに

武藤くんに対する警戒心や緊張は

他の男の子と比べて圧倒的にほぐれていった。



『でもやっぱり…たまちゃんに似てるっていうのが一番大きいかなぁ…』


「……はあ?」



たまちゃんの切れ長でアーモンド型の瞳がバチッと開いた。



『自然体に見せて、本当は…人一倍相手を気遣ったり出来る温かい心を持った人だと思うよ…2人とも』



それが、一番大きいかな。



「………フンッ…武藤と一緒とか…」



反論しようとしたたまちゃんの勢いは

どうやら不発に終わったようで。

不貞腐れた猫のように、身をキュッと丸めた。