ホワイトデーの奇跡【完】










「えっ…さくらっ!?」





ビクッ――


遅かった…。


マンションのエントランスの前に立ち尽くす私に、早足で近づいてくる龍平さんが視界に映った。






『…こ、こんにちはっ』



もう…だめだ。

引き返せないよ。



龍平さんが一人で歩いていたことだけが幸運だと思った。