ホワイトデーの奇跡【完】





「俺さ、すごく悔しかった」


『…えっ?』


「…あの頃、さくらが一番辛かった時期」



私が…一番つらかった時期。

それは、きっとあの事件の後

私が入院して…たくさんの人を悲しませた時期だ。



「さくらに近づけないことが、何も出来ることが見つからないことが…さくらにっ…何も、してやれないことが」



『っ…』



「悔しかった…すごく。自分が情けないって思った」



『そんなっ』



「だからさ…嬉しかったんだよ」


『…えっ?』




「あの日、さくらと久しぶりにまともに会って。面と向かって喋ったとき…すげー嬉しかった」