ホワイトデーの奇跡【完】



生徒玄関に向かう途中、集団の中で歩く武藤くんを見つけた。

武藤くんもこっちに気づいたようで

近くの人に何か言って、私たちの方に近づいてきた。



「げっ」



たまちゃんは、鬱陶しいそうな顔を隠さない。



「珍しいね、2人がまだ学校にいるの」


『…あ…うん…今日、たまちゃんバイト休みだから』


「ああ、そっか」


「さくら、早く行こう」


『うん』


「蒼井さ、星とか興味ないの」


『…星?』



武藤くんの言葉に、足が止まった。



「そ、星」



興味ないかと聞かれれば…ないことはない。

空を見るのは好きだし、月や星も綺麗だと思う。