ホワイトデーの奇跡【完】



「もう、宮本うるさい。ちょっとは蒼井のアルファ波を見習えば」



ア、アルファ波?



「うるさい。さくらのアルファ波は特別なの。つーか勝手に感じるな」



どうしよう、

アルファ波で通じ合ってる…。



「さくらも何か言ってよ」


『ええっ……何かと、言われても』



アルファ波の意味もよくわかってないんだけどな。



『あ、そうだ。昨日クッキー焼いたんだけど…もしよかったら…食べる?』



まだ朝だけど。

仲直りのきっかけになれば。



「「食べる」」


『良かった、じゃあ2人で半分こに』


「ちょっと武藤、さくらはあたしに聞いたんだけど」


「いや、どう考えても今の流れ俺でしょ」


「あんたの耳、一体どうなってんの?」


「それはこっちも同じ」


『…だから…2人で半分こに』





「「しない」」





『……』


なんで…。

仲が良いのか悪いのかわからない2人だけど。

普段は大人びた2人が繰り広げるその光景は、なんだかちょっと微笑ましくて。

私はあえて仲裁に入る事なく、にこにこしながら見守っていた。