ホワイトデーの奇跡【完】




「あ、おばんさん?うん…わかった、大丈夫だよ」


『たまちゃん?』


「うん、また電話して?はい、じゃあね」




電話を切ったたまちゃんが、私にケータイを返してくれた。

あれ…これ、前にも同じことがあったような…。



「じゃ、家行こっか」


『えっ…でもっ』



なんとなく、予想ははしていたけど。

だって…家に龍平さんもいるんじゃ…。



「にいなら仕事休みだから、多分家にいないよ」


『えっ』


「急に先輩と休み交代になったって朝電話してたから」


『…そうなんだ』


「多分、将太くんと飲みにでも行ってるんじゃない?」


『…そっか』


「まぁ…いたとしても。もう、ちょっと前までのさくらはとは違うんだし」


『…そんなことっ』


だって…そんな…心の準備が…。